スイッチでまとめていいのか

NASを2台、3台と増やすとき、最初に浮かぶ疑問は「スイッチングハブでまとめればいいのか」です。答えは、まとめてよい、ただし選び方と、アドレスの決め方にルールがある、です。

スイッチの選び方

  • 速さをそろえる:NASが2.5GbEなら、スイッチも2.5GbEに対応したものにする。1GbEのスイッチにつなぐと、そこで頭打ちになる。
  • 台数に余裕を持たせる:あとから買い増す前提なので、ポートの数は今の台数より多めにする。
  • ネットワークを分けられるか:VLANに対応した、設定のできるスイッチ(マネージドスイッチ)なら、1本のケーブルの上で、役割ごとにネットワークを分けられる。

アドレスは、決めて固定する

クラスタを組む機械は、互いを決まったアドレスで見つけ合います。ルーターに毎回自動でアドレスを配らせると、再起動のたびに変わって、クラスタが崩れることがあります。

だから、NASのアドレスは、自分で決めて固定する。そして、ルーターが自動で配る範囲と、固定で使う範囲を、はっきり分けておきます。

アドレスの割り振りの例(192.168.10.0/24 の場合)
範囲使い道
.1ルーター
.10〜.49NASなど、固定で使う機械
.50〜.59クラスタの代表アドレスなど、特定の機械に縛られないもの
.100〜.199ルーターが自動で配る範囲(パソコンやスマートフォン)

機械の名前も、アドレスと一緒に決めて、一覧にしておきます。この一覧も、自前のGitに入れておきます(連載の第4回)。

役割ごとに、ネットワークを分ける

台数が増えてきたら、通信を役割ごとに分けます。

  • 管理用:NASの管理画面やSSH。決めた端末からしか入れない。
  • NAS同士のデータ用:複製や処理の受け渡し。量が多く、ほかの通信を圧迫しやすい。
  • サービス用:トンネル越しに、外からのリクエストを受ける。

分ける理由は二つあります。一つは、データの複製のような大きな通信が、サービスの通信を詰まらせないため。もう一つは、どこか一か所が破られたときに、すべてに届かないようにするためです(考察「セキュリティという参入障壁」)。

ポートが1つしかないときは

DXP2800のネットワークのポートは1つです。この場合、VLANに対応したスイッチを使えば、1本のケーブルの上で、複数のネットワークを論理的に分けられます。NAS側でVLANを扱えるかは、使うOSによるので確かめておきます。ポートが2つある機種なら、1つをNAS同士のデータ用、もう1つをサービスと管理用に分けるのが分かりやすい形です。